どっか暖かいとこで猫と静かに海みて暮らしたい

ネットの海の枯れ珊瑚がふく泡...('A`).。。... 書いてることは全部嘘です

角バーガーの思い出。

今週のお題「あなたとコンビニ」ということで角バーガーの思い出。

 地方都市出身の僕が初めて目にしたコンビニはローソンだった。が、ローソンはしばらくして潰れて、その向かい側にファミリーマートが出来た。セブンイレブンは自転車で15分くらいのところにあったので、深夜に友達とエロ本を買いにいき、親の知人?がレジをしており、名前を呼ばれて恥をかくくらいの頻度で使用した。

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昔、ファミリーマートに角バーガーというものが売っていた。

角バーガーというのは、給食みたいな適当なバンズに四角いパテを挟んでレンチンしたもので、はっきり言ってジャンクである。しかし、マクドナルドやロッテリアは電車か車に乗らなくては行けなかった中学生の僕にとって、恐ろしく画期的な食べ物だった。しかも値段は100円である。だから、夜中にライフガードと角バーガーをよく買った。

 実家に友人が泊りに来たときに、僕が角バーガーをよく食べていたので、母親が友人たちのためにと、弟の分も含めて角バーガーを10個買ってきた。翌日、学校では僕が一人で角バーガーを15個食べたことになっていた。

 高校生になると、行動範囲も広がり、いつのまにか角バーガーのことは忘れていたし、おそらく、その間に販売は終わったのだろう。大人になって、しばらくして、ふと思い出して角バーガーを検索した。多くの人が思い出を語っていて、ちょっと笑ってしまった。

我が青春のどてどて油、角バーガー

コンビニにまつわる思い出:万引き、バイト、新聞

 他にもコンビニといえば、同じく中学生の頃、部活仲間とゲーム的に万引きをして捕まったことがある。各自親からたっぷりと絞られたが、当時、あまり罪悪感がなかった。ただ祖母が「情けない」と泣いたことだけ、深く覚えている。ハンナ・アーレントの悪の凡庸さ問題とまでは言わないが、アウグスティヌスの言う悪そのものを楽しむということだったと思う。

 大学生の頃、コンビニでしばらくバイトをしていた。が、弟の親友(家に勝手に上がるくらいの親密さ)が事故死して、そのための帰省で深夜勤をすっぽかしたことで、クビになった。この時も、友人の死の方が重かったので、あぁ、クビになったのか、という程度だった。つか、バイトのことなんぞ完全に忘れていた。

 んで、つい最近だが、某全国紙に消費税増税についてコメントを求められて、実名が載った。こう書くと、えらい大げさな話だが、実際は一般人のコメントとして載った。こうして書いてみると、コンビニと僕の時間は、今後も大きなインフラ破壊などが起きない限りは続くんだろう。

コンビニな世界で

 以上、僕のコンビニ史を振り返ってみた。いま30代半ばの僕が思っても、この20年ほどで世界は随分と便利になった。検索すれば、ちょっと歩けば、ほとんどの物が手にはいる。しかし、角バーガー現品の画像は検索しても出てこない。もちろんファミマ本社とかに問い合わせれば出てくるのだろう。

 先日、帰省したが、昔、凧揚げをした家裏の田んぼは駐車場になり、隣の小さな畑と畦道は塾と駐車場になっていた。僕が角バーガーを買ったファミマも不動産屋に変わっていた。その向かいにあったソフトクリームが美味しかったタカラブネも駐車場になっていた。どんなにネット時代になっても、僕が過ごした街の景色は検索には引っかからない。そして、中学生の頃に感じた角バーガーの味わいも戻ってこないだろう。凧揚げしながら踏みしめた霜柱の感触のように、角バーガーもまた記憶の彼方に眠っていくのだ。こういう懐古趣味は今のところ僕にはない。ただ、過去にあったことを思い出しているだけだ。

 蛇足だが、角バーガーを売っていたファミマと同じ通りに、おもちゃのハローマックがあった。で、検索して後悔した。このbotは、ちょっと涙腺に来るものがある。ほとんど敗者の声としての鎮魂文学(福嶋亮大『復興文化論』)である。やばい。

今は亡きおもちゃ屋さん。ハローマックbotが悲壮感漂いすぎて話題に!twitter民から懐かしむ声が相次ぐ… - Togetterまとめ

ハローマック (hello_mac_lion) on Twitter

 

ということで、角バーガーの思い出について無職が書き散らした。許せ。

そして表情には出さずに、しかし万感の想いを込めて言おう。

requiescant in pace, 角バーガーとハローマック。