どっか暖かいとこで猫と静かに海みて暮らしたい

ネットの海の枯れ珊瑚がふく泡...('A`).。。... 書いてることは全部嘘です

にっき:仏教研究者、宗教哲学院生と逝く、神戸ぶらり寺社廻り

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3月21日 土曜日 快晴

 朝8時、今日は友人司祭に誘われて、見る機会の少ない聖公会の聖職按手式に出席した。バスにのって阪急で神戸へ向かった。朝の珈琲を飲みたかったが、時間なく断念。結局、いく途中、ファミマで買った。が、さすがに聖堂の中で飲食というのは気が引けて飲み損ねた。

 本日は聖職按手式。新執事さんと新司祭さんが誕生。皆さんの嬉しそうな顔と会堂に満ちる振り香炉の音と匂い、鈴の音が素晴らしい時間だった。

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 軽食を頂戴し、友人司祭に挨拶した後、近所にある日本キリスト教団の大きな会堂を見学させてもらった。教会建築に現れる聖公会とプロテスタントの神学思想の微妙など差異は楽しい。端的にいうと、宗教学的な意味で物神的な象徴を活用しているのが、カトリックなり聖公会、または正教会の建築思想だと思う。プロテスタントの会堂というのは、より象徴的であるより記号的で簡素な方向にいく。十字架がなくて、代わりに絨毯が敷いてあれば、正直モスクと言われてもあまり違和感ない気もする。

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 教団の教会を見学した後、今度は近所にある神戸モスクへ。人生三回目のモスク訪問であるが、それが一週間以内に起きるというのは、僕の改宗への無意識の現れなのだろうか。折しもNHKの取材が来ており、絵として微妙だと思ったが、撮影されてしまった。チベット仏教研究者と宗教哲学の院生と僕、いい素材とは思わない。

 できれば二十代女性とかが見学に来てるところを撮影すればいいのに、と思ったが、礼拝所は男女別だったことを思い出した。日本人ムスリムの方が礼拝している姿が印象的だった。物言いとしては微妙であるが、キリスト教、イスラム教を問わず、伝統宗教が、この国にある種のバランスをもたらすために平和的に存在出来たらよいのではないかと思った。

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 今度は調子にのって生田神社へ。もはや何の導きか分からないが、神前結婚式に遭遇した。朱色が鮮やかに、白無垢と黒袴の背中が美しい。休日のためか参拝者も多かった。

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 鳥居の向こうに三宮の街並みが広がっている。阪神大震災以来の復興をふと思う。少々よく歩いたので、近所のガストに入り、休憩。いちごパフェを食べた。

 その後、せっかくなので(というか僕の巡回経路に行きたかった)神戸の秋葉原と呼ばれる?センター街西館へ。小さな店が雑多にひしめく商店街だ。チベット仏教研究者をボークスのプラモ、ドールコーナー、また同人販売店やら何やらを案内した。今日は雪ミクさんの撮影許可日だったので写真を撮ってみた。

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 ふと電子の海に漂う物語として伝え聞く、夕日の塔と戦い続ける男の話を思い出した。顔のない都市...帝都...という声が聞こえた気がした。彼の戦いが勝利に終わることを陰ながら祈りたい。

 西館散策を終え、思わずマドまぎキュウベエを見つけてしまい連れて帰ることに決めて、最後に浄土真宗本願寺の神戸別院にお邪魔した。以前、ここでも紹介したが、エンタシス伝来論の人であり築地本願寺のデザインもやった伊藤忠太の設計らしい。なるほど、よく似ている。

 浄土を表現したという内陣は、どう表現すればいいのか分からないが、物理的に輝いている。凄い。聖書でいうと黙示録の新しいエルサレムの実写化だろうか。人類の宗教に関しての構造ということが、とにかく興味深い時間である。

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 思わず一日がかりの見学となり、相当に疲れたが、楽しい寺社廻りとなった。今回、時間と予定の関係で、ジャイナ教寺院、ユダヤ教シナゴーグ、関帝廟には行けなかったが、またの機会としたい。

 帰り道は高速神戸の花隈で乗って、三宮で再び降りた。神戸発祥のラーメン屋で夕食。阪急に乗って帰宅。二つの高架の隙間世界に広がる飲み屋とコンクリートの空の枠が、ファイナルファンタジーぽかった。今日の冒険はこれにて終了なのだ。

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