どっか暖かいとこで猫と静かに海みて暮らしたい

ネットの海の枯れ珊瑚がふく泡...('A`).。。... 書いてることは全部嘘です

にっき:松島観光、きさらぎ駅、神戸へ

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5月4日 晴れのち曇り

 最終日。午前中は荷造り。いつも物は少なめにするのだが、なぜか本が増えたのでクロネコに頼んだ。いつも思うが、2千円とか3千円で荷物が翌日には着くって凄いシステムだ。世界は、もっと運送業に感謝していい。

 午後、雨と聞いていたが晴れてきたので、仙台といえば松島と言われる観光地を最後に見て帰ることにした。途中、郵便局に立ち寄りJR仙台駅へ。他の街へ来るといつもそうだが、間違って新幹線に乗りそうになる。が、今回は飛行機だ。

  荷物が多いのでコインロッカーに預けようとしたが、どこもかしこも満杯。今日気付いたが、最近のロッカーは、ここがダメでも付近のどのロッカーが空いているのか、確認できるらしい。いつのまにか21世紀。が、結局、空いていなかったので背負っていくことにした。もっとも大した荷物ではないので問題なし。荷物を小さくするのは、21世紀ではなく、ドラえもん登場の新世紀を待たねばなるまい。

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 で、JRに乗って目指すは松島海岸駅。が、乗った電車は松島駅行きだった。終点まで行けば松島海岸駅に到着するのかと思いきや、どうやら路線が違ったらしく、とりあえず急いで降りた。急いで降りたら、なんと、40分に一本くらいしか電車が来ない無人駅だった。そりゃアフリカで、なんか一か月前に電車が通ったらしい、よりは確実性は高いが、なんというか、笑ってしまった。つか、ここどこだよ(白目)旅行先での突発案件への適応性は高いので、楽しめる。

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 電車で迷うというのは某巨大掲示板的には、きさらぎ駅という楽しい話があるので、そこはかとなく、それを思い出す。いやぁ、電車で迷ったわぁー、不思議体験かましたわー、とか脳内ミサワが話し出す。線路に降りてホームへ行っても問題ないと思ったが、もう大人なので、降りて道を探すことに。トンネルを抜けても民家しかなく、挙句の果てに、全国2万枚を展開する有名なキリスト看板さんに出会った。そうですか、これが裁きですか… キリエ・エレイソーン(震え声)

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 とりあえず無事に別のホームへの入口をみつけたが、電車はしばらく来ない感じなので、タクシーを拾おうと思う。が、絶賛地元の方専用道路らしく見かけることは出来ない。仕方ないので、田舎のコンビニ的なのに入ってアイス珈琲を買った。珈琲飲みながらぐるっと回って駅の構造を把握。つかスイカで入ってるのに外に出てコンビニで珈琲買えるとか、なんか凄くね。

 無人駅にぽつんと佇む公衆電話サイズのプレハブに切符自販と時刻表が入っており、ホーム入口にスイカのカード認証機が置いてある。防水仕様なのだろうか。中々におもしろいことになったと思った。

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 長閑な景色を座って眺めていたら電車到着。隣の松島駅まで戻り、日本三景の松島を見て、本来の目的地だった海岸駅へと徒歩で行く。松島駅で降りようとしたら、チャージが足りない。乗越精算もチャージ機もないので改札に聞いたら「一度、出てチャージしてください。」と言われた。ちょっと、自由過ぎんよ、仙台さん。

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 とりあえず無事に目的の観光地についたので歩いて海岸へ。連休らしく車は渋滞気味、狭い歩道もそこそこ混んでいる。途中、絶景旅館という看板が目に入ったが絶望旅館と空目してしまった。牡蠣が有名らしいので食べようと思ったが、こちらも長蛇の待ちということで諦める。遅めの昼は、観光地価格の海鮮丼を食べた。

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 土産物屋に入ってみると、東北ずん子ちゃんのずんだサイダーを発見。牛たんサイダーを飲む勇気はなかったが、これなら行けるのではないかと思って購入。結果、逝ける味だった。しかも開けたら誰かが振ったのか、炭酸暴発。甘い炭酸水の味のあとに残る枝豆風味、ついでにベタベタになった僕の手。中々にまずい味だ。なぜコレを作ろうと思ったのか、謎である。話のネタには良いかもしれないと思ったが、普通に後悔した。

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 日本三景と言われる松島へ到着。重文?の寺社が吹きさらしのまま置いてあったが、いや、これ管理したほうがいいんじゃ…。宮島、天橋立に並ぶ絶景らしい。宮島は地元が隣県なので子供の頃にいったことがあるが、天橋立はない。いつか行ってみたい気がする。この数年思っていることの一つであるが、国内旅行の良さである。加齢に伴う体力不足と感受性の実りが、身近な範囲の差異に気づけるようになるのかと思う。

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 奥の細道、デブにはキツイ道。観光地化された海岸は、何もない当時であるならば、さぞ美しかろうと思いつつ、また予想以上の込み具合に入館を断念した移転閉館予定の水族館を通り過ぎると、人が減った。ぽっぽ焼?という東北方言は新鮮だ。ネット仲間で、ぽっぽという人がいた。元気にしているだろうか。

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 橋を渡れば謎の石窟ばかりの小島である。南無妙法蓮華経と書いてある小鐘が落ちていたので日蓮宗の修行場だったのだろうか。写真でしか見たことのないアジャンター石窟寺院などを思い出しつつ、島内を散策。松尾芭蕉も来たらしいということに思いを馳せる奥の細道、デブにはキツイ道。

 小雨がぱらつき始めたし、飛行機の時間もあるので帰ることに。海岸駅は山手線並みの混雑具合であるが、電車は30分に一本だけ。仙台駅へ戻り、さらに仙台空港へとJRで行く。良い旅となった。

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 空港到着。来るときにもあったが、鉄道むすめを発見。これ、漫画にした後、ゲームにすれば良いプロモになったのに、と思う。何でもかんでもオタク化すれば売れるわけではなかろう。文脈があるのだ。そんなことを思いながら、でも撮影。

 艦コレ以来、刀剣に城に擬人化の嵐であるが、よくよく考えてみれば昔話「鶴の恩返し」などは鶴の擬人化であるし浮世絵の春画などもあるので、我が国における二次元ファンタジー(一般向け・18禁)の伝統は、他国の追随を許さぬレベルにあるのだと、なんか納得した。

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 空港内部に入り、思い出したように同居人たちへの土産を一つ買った。本当ならずんだサイダーにしようと思ったが、ずんだ餅を購入。少しだけ展望ロビーに座った。五泊六日の旅というのは長いもので、通常の一週間より濃密だ。初めてきた仙台という街は、僕の国内北限を更新し、様々なものに触れる初めての機会となった。そんなことを思いながら、カフェオレの味が記憶となる。

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  25分前に安全チェックを過ぎ、搭乗口へ。改札は開いており多くの人が座っていた。高3のときに受験で沖縄へ行き、ターミナルが二つあることを知らず、自分が乗るはずの飛行機の離陸を見たことがある。以来、飛行機に関してだけは遅れないように動いているが、今回はギリギリだった。機体後方の座席へ座り外を見る。夕暮れから夜へと、目を閉じるように色が落ち、誘導灯が時間を知らせている。

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 機長が声をかけると鉄鳥の足取りが軽くなり、バタバタ、ゴロゴロと走りだし、僕らは斜めになった。地球と鳥、引力と斥力。二つの力の間にぶら下がって、空へ。墜落はしないだろうけど、良い旅の記憶が角度に沿って回っている。ふぅっと溜息をついて目を閉じて、開いたら、神戸を先頭に広がる関西2500万人の光が窓下にみえた。帰ってきた。

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