12月3日 木曜日 曇りときどき雨
午前中、ブログ更新。昼は久しぶりにブログを巡回。人は誰かの物語を食べながら生きている。面倒だなぁと思いつつ、夕方より研究指導の時間へ。セルヴェトスの処刑回りに話について拝聴。
主題の設定に関しては良いセンスだと思った。ただ何分、実証に欠けていたので専門家から派手に突っ込まれていたが、まあご愛敬ではなかろうか。どうでもいいが宗教改革者カルヴァンに見込まれて教育者となったカステリヨンは面白い人生を歩んだ人である。カトリック教会がプロテスタント信者を火刑にしたのを目の当たりにし、カトリック信仰を棄てた。そしてカルヴァン率いるジュネーヴの宗教改革に参加するのだが、消極的に・結果的に、セルヴェトスの火刑にカルヴァンが加担したが故に、カステリヨンは再び別の道を歩むことになる。二度の火刑を見た人文主義者の行方、その胸に去来したものは如何に。彼の葛藤と煩悶が、宗教法と近代法の相克問題の場となり、人権とは何かということを時代を先取りして問うた。
異端者を処罰すべからざるを論ず (中央大学人文科学研究所翻訳叢書)
- 作者: セバスティアンカステリヨン,中央大学人文科学研究所,中央大人文科学研究所=,フランスルネサンス研究チーム
- 出版社/メーカー: 中央大学出版部
- 発売日: 2014/02/27
- メディア: 単行本
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ちなみにカステリヨンは雅歌解釈でジュネーヴを離れたように記憶しているが詳しい経緯を読みたい。とまあ、セルヴェトス関連の問題というのは仕上げるのは大変だと思ったが、良い問いかけだと思うので発表者の方の今後に期待したい。
研究指導後半は集中力を失って、修士後のことを考えて、ぼんやりと職探しサイトを流してしまった。帰宅後、「野望の王国」という漫画を知った。ちょっと興味ある。
来週の発表に向けて考えつつ、これをアクチュアルな段階に浮上させるにはポール・リクールの解釈学について触れざるを得ないと思ったが、来週の発表には間に合わない。結局、果てない作業であり世界である。ところで知人がリクールの友人である。果てない世界ではありつつも、世界は狭い。
夜、アウトラインをひたすら作成。無事に深夜3時頃に出来たので、3時半に寝た。疲れた。