9月18日 木曜日
午前中、通常営業。『大人になることの難しさ』読了。結局「大人」というのは定義できない印象だった。河合隼雄によると、大人というのは、生物的・法的・社会的・心理的な次元で言えるそうな。
大人になることのむずかしさ (岩波現代文庫〈子どもとファンタジー〉コレクション 5)
- 作者: 河合隼雄,河合俊雄
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2014/02/15
- メディア: 文庫
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確かに、生物的には生殖が可能になった段階で、また法的には聖人を迎えると、大人として認められる。しかし、社会的、心理的というのは、正直、非常に何とも言えない話だった。河合が指摘するように、近代社会というのはイニシエーションを解体することで成立している。
即ち、バンジージャンプをしたり背中にワニの鱗を彫って血だらけにならずとも、人は社会の一員として参与できる。しかし、それが「大人」になりにくさをさらに加速させている、ということだ。この対比は分かりやすいと思った。
全体的に、20年以上前に書かれた本であることも理由だと思うが、結婚、男女間の役割、性差、自殺、成長・成熟の問題など20世紀的で恣意的な印象が拭えなかった。一方、付録として最後に掲載されている論文は、まさに面目躍如というか、フロイト・ユングの系譜にある心理学者としての河合隼雄を見ることが出来る。この本で良かったのは、その辺だな。
『ストライクウィッチーズ 劇場版』予告編 - YouTube
余談ではあるが、やっぱり僕は心理学を好きになれない。要するに性欲とかトラウマとか無意識とか、ちょっと雑杉内?あと、子供のころから「成長」ということの意味が分からない。一体、それをどうやれば定量化して測れるのだろうか。
もちろん、子供や技術に関しては言える。しかし、人格に関して成長したというのは、どう考えても無理だ。評価者の基準を示さなくては、ただの感想でしかない。なので、僕個人の性格の悪さかもしれないが、成人した人間に対して「成長した」という語を許されるのは家族だけではないか。
入金されているはずの金が振り込まれず、最後の150円を使い、昼食は、イカ天うどん。食後、同居人と上掲のような内容を話した。午後、再び同居人と立花隆の臨死体験を見る。その後、ストパン劇場版新作に備えて、前の映画版を視聴。夜、作る気にならないので、王将にて夕食。皿うどんを食べた。