2月6日 土曜日 晴れ
司祭も一緒に来た彼も結婚式など人に会う用事があり一日不在。なので単身赴任中の友人宅に行ってみた。昼食はピザをとり食べて、やることないのでスターウォーズを見た。もう何年も前にみたきりだったが、いま見るとかなり面白い。良い出来の映画である。70年代にこれを見た人々の驚愕たるや、察するに余りある。
内容としては、要するにこれは米国版の指輪物語なんだなと思った。サーガなので、その神話的背景を担当したというジョセフ・キャンベルが気になる。邦訳もあるらしいので一冊読んでみたい。最近、とはいってもこの一年ほどであるが、SFなり詩歌なり作品を味わうことが出来るようになってきた。年をとったということだろうか。
その後、夕食前に商店街にて唐揚げを食べた。名古屋系の味付けで塩コショウがよく効いたものである。元々は仕出し屋だったらしいが、見た目の怪しさを超えて美味しかった。単身赴任中の友人いわく「シカゴ大学に入って小説を書きたい」とのこと。要するに現実逃避なわけだが、まあ何がどうなるか分からないので、もし小説を書いたならとりあえず買ってサインをもらおうと思った。にしても、彼のそういう無意識の働きだからか、昼食はシカゴピザだった。
サウスパークの捕鯨物など、考えると面白い話である。個人的に捕鯨関連は、カンガルー食ってる連中もクジラ捕りに来たついでに黒船かましたメリケンもパッパラパーだと思っている。The Coveというエラく偏った映画があるが、最近はそれのアンチ映画も出たらしい。どちらも行き過ぎではあろうが分けわからんと思う。もっとも日本人にとって犬や猫と同じようにイルカがいるということは想像できる。が、それでも歴史的経緯をガン無視してるのはいかがなものかと思う。
ちなみにサウスパークは題材全員をコケにするので、おもしろい。全方位disである。あと全くどうでも良いのだが、以前考えたThe Coveを揶揄するために"The Cower"という映画を思いついたのでメモを置いておく。誰か作ってください。
【キャッチコピー】
「The Cower」牛3500万頭を超える米国の年間屠殺の闇を暴く!
人類史と共に歩んできた哺乳類への虐殺と抑圧をこれ以上許すな!
The Coveに続く環境問題を暴く回心の問題作!
【あらすじ】
日本でのイルカ虐殺を暴く映画に感銘を受けた在日米国人が、米国におけるウシ虐殺に目を開かれる。米国食肉業界の劣悪な労働環境、販促姿勢、官民の癒着、非人道的なウシへの取扱いを調べるにつれて、米国社会の底にある非白人(ヒスパニック・黒人・韓国人)、また他国へのウシ扱いも知っていく。その中で、彼は米国とは何か、米国人であることとは何か、という実存的問いかけを巡り、最後に米国人は"The Cower"であり、正直ウシにも劣るという結論に達する。
以下、ハリウッドの三分割形式に基づく仮プロットである。
- 主人公:The Coveを見た在日米国人(WASP)
- 脇役1:主人公の恋人(ヒスパニック系)
アクト1:登場人物、世界観、主人公の性格の説明→事件発生
- ジャーナリストとして日本で暮らす主人公、大学教授の恋人、和歌山県に観光に訪れる
- 東京に戻った後、二人でザ・コ―ヴを見て、恋人がシーシェパに加入
- 結果、二人は別れることになり、恋人は帰国、主人公も彼女を追って帰国を決意
アクト2:事件の詳細解説、課題の提示、取り組み、克服
- 地元に戻った恋人は教授兼環境活動家になっていた
- 人種問題勃発「アメリカとは何か?」
- 彼女と再会、牛肉を食べながら、価値観の相対性について主人公気付く
- 彼女の地元・実家(米国南部バイブルベルト)の食肉産業の闇に突入
- 主人公、取材の故に仕事を失う。恋人も教授職を罷免される。
- 紆余曲折、起承転結、運よく食肉産業の闇をスクープし官民癒着を暴く
アクト3:事件の急展開、事件の解決、主人公の問題解決
- スクープの権で裁判にかけられて負ける→示談
- 「アメリカ」とは何か?という問いに主人公なりの答えを出す
- 主人公、日本料理店でイルカ寿司と牛ステーキを食べながら恋人とやり直しディズニーランドへ行く。
※ちなみに"the cower"というのはヒスパニック系英俗語で「臆病者」「浮気されても気付かないマヌケ」という意味がある。coveにかけた現実を直視できない米国人への皮肉だが、情強ネットユーザーの諸賢ならば、この程度の皮肉をご理解くださるかと思う。
…と思っていたら、以下のような作品が出てきた。ぜひ売ってほしい。
まだ見てないから気になっている。
とまあ一通り下らない話で盛り上がった後、元廃ゲーマーである司祭の過去を垣間見た。人には様々な過日があるものである。ホゲホゲいう我らを、主よ、憐れみたまえ。