どっか暖かいとこで猫と静かに海みて暮らしたい

ネットの海の枯れ珊瑚がふく泡...('A`).。。... 書いてることは全部嘘です

にっき:欧州、中国の若者、キツネ嫁

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6月21日 火曜日 晴れのち大雨

 午前中は授業。近代の揺籃としてのイングランド、三十年戦争を経た上でのウエストファリア体制と現在の欧州について考えた。政治と宗教の基礎概念としての「欧州」は千年単位で拡大、収縮、変遷している。教授の話を聞くと、目が良くなるような思いがする。もう一つ上のメタ次元を見せてくれる講義内容、楽しい。

 昼食は縁あって中国人留学生氏と院生氏の三人で食べた。21歳の若者であるが、一年弱の学びで日本語を流暢に話される。その動機は、アニメ、漫画、ドラマ。四月にこちらに来たばかりとのことで、やっと生活になれてきたとのこと。ぜひ良い日本での暮らしをしてほしい。外交問題、日本の共産党についてどう思うかなどを聞きながら学内の珍しいスポットをご案内。「こんな便利で安全な国を作ったことがいい」という留学生氏のことばに、数千年前からアジアの盟主であり超大国であった中国の底力を見たように思った。良い時間だった。

 三限終わりに写本コピーができたので取りに来なさいと言われたので研究室へ。先生に会い、その足で製本屋へいこうとした瞬間、晴れているのに雨が降りだし、晴れているのに、そのまま大雨になった。にわかに花開く傘と雨の音は祝祭のように空間を埋めていく。コピーなので濡れるとまずいし、思わず雨宿り。雨宿りをしたのは初めてかもしれない。青空が見えているのに、大粒の雨がスコールのように路面を叩き、光の中を砕け跳ねまわる。湿度が文字通りの瑞々しさに変化して、反射する力を得た自転車やコンクリートが世界を祝福する。狐の嫁入り、天気雨ともいうらしい。確かに狐狗狸が嫁入りなり儀式をしていてもおかしくない可笑しさと力が、空間に漲っていた。梅雨の空気が占めていた空間を、雨粒が光りながら降下する様子は楽しい肌触りがあった。

 雨が弱まったので製本屋へ。一冊1500円くらいでやってくれるそうだ。助かった。A3サイズで300枚もあるものをバラバラで持っておくわけにはいかない。何にせよ、有難い。一週間くらいで出来るときき、連絡待ち。外に出ると、入道雲が出ていた。さっきまでの大雨が嘘のようで、すでに濡れたアスファルトが渇き始めていた。夏である。

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