どっか暖かいとこで猫と静かに海みて暮らしたい

ネットの海の枯れ珊瑚がふく泡...('A`).。。... 書いてることは全部嘘です

にっき:メガネ戻る、寝不足、現代ロシア思想

f:id:timelost:20171006020730j:plain

ゲンロン6 ロシア現代思想I

ゲンロン6 ロシア現代思想I

  • 作者: 東浩紀,貝澤哉,乗松亨平,畠山宗明,松下隆志,アレクサンドル・ドゥーギン,アルテミー・マグーン,ベルナール・スティグレール,石田英敬,プラープダー・ユン,黒瀬陽平,速水健朗,井出明,高木刑,大森望,福冨渉,辻田真佐憲,安天,海猫沢めろん
  • 出版社/メーカー: 株式会社ゲンロン
  • 発売日: 2017/09/22
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログ (2件) を見る
 

9月30日 土曜日 晴れ

 忘れた眼鏡と愛と希望と信仰を取りに、再び三笠宮殿下の中近東文化センターへ。あと20年早くアッシリア学に目覚めたい人生だったと思いつつ、帰宅。なお本日も学会は開催中であるが、もう疲れているし、行くのは却下。夜にゲンロンカフェでのイベントがあるので、それまではゆっくりしたい。というか寝たい。眠い。

 友人宅に帰宅し、朝食兼昼飯を少し遠かったが有名なうどん屋があるというので行って食べた。かきあげがかなり旨い。食後、昼寝。結局、読書も進まなかった。上司より予定外の資料を大量に預かり、荷物が増え過ぎたので、夕方に荷物をローソンで自宅へ送付。詰めるのに苦労した。まあニコニコ本社で我慢できずにテレビちゃんを買ったのも悪いのだが。

 そして、初のゲンロンカフェへ。現代の論壇にそびえ立つ思想家・哲学者である東浩紀氏主宰のイベントスペースである。素養がないので読んでも聞いても分からないというのが正直なところで、ずいぶんと聞いても読んでもいなかったのだが、前作「弱いつながり」は読んでいたので、ゲンロン6「現代ロシア思想」ということで、無理を承知で物見遊山。

 テーマはロシア現代思想であるが、ロシアを位置づけるために冒頭に欧州の宗教やら近代の話が出てきたので、非常に分かりやすかった。なぜロシアをいま扱うのか。欧州近代を遅れて吸収した上での、別経路としての個と集団、一と多、表象と意味という問題連関。また「イデアに会って触れる」とするロシアのプラトン受容、他者としてのロシアというところから始まって、日本ではほとんど知られていないパウェル・フロレンスキィ神父の話も出てきた。おお、一流の研究者、思想家は違うなぁと納得。

 前半が、フロレンスキィなどロシア性の話、後半がミハイル・バフチンを中心とした話。7時開始で9時半終了だったが、終わって外に出たのは10時半を過ぎていた。かなり密度のある議論を聞けたので、大変満足できた。京都だと、こういう雰囲気は未だ色濃く残っているように思うが、いわゆる昔の思想・哲学系の大学院の飲みながら延々、その分野を語り喋り駄弁り尽くすというような場所なんだなと思った。もうこういう場所が東京では他にないならば、それは国策としてもかなりヤバいのではないか。

 せっかくなので中東より一時帰国中の友人とサイゼリアにて話して帰宅。「書く」ことの実存というか、使命感のような話をした。書くことを考えるに、個人的にはどうしても金の問題にいきつく。ブログは第一義的に自分の記録のためのものであり、金の問題でも何でもない。いつ止めてもいいのである。

 家賃稼ぎでやっている取材・執筆は、自分の専門性を換金する手段であって、何文字で何千円という話でしかない。もちろんクオリティは保つ。労力と成果を最大化することしか考えていない。だから記名記事にも、そこまで拘りはない。校閲などは頭の悪さが滲み出ていると思うが、相手も商売、僕も商売である。問うことが無意味なのだ。

 では、その他のことはどうか。それは11月末までの一万字原稿にこめられるが、それを敷衍して本にして出版するというところまでは行けそうにない。そういう承認欲求の満たし方や歴史的立ち位置の理解がない。十分に僕は喚いてきたし、駄弁ったように思う。活字にするほどの内容がないのだ。

 そんなことを思いつつ、別の友人宅へと地下鉄とタクシーで帰宅。親切な人なので、駅で待ってくれていて、ちょっと入れ違いになってしまった。申し訳なかった。

f:id:timelost:20171006020922j:plain

f:id:timelost:20171006020802j:plain