どっか暖かいとこで猫と静かに海みて暮らしたい

ネットの海の枯れ珊瑚がふく泡...('A`).。。... 書いてることは全部嘘です

にっき:ノーベル、呼鈴ストレス・マッハ、出埃及

10月6日 金曜日 雨のち曇り

 一日自宅にてだらだらと。日記の更新他、作業。ノーベル文学賞が英国人作家へと付与されたとのこと。日本生まれだと云々と騒がれているらしいが、そのイシグロ氏の日本国籍申請は却下されたとのこと。何というか。

 再び、ガス管の工事&大家より呼鈴連発で発狂しそうになる。マジで勘弁してくれ…。連絡あるならSMSでいいし、呼鈴は暴力的過ぎる。こちらの作業を中断せざるを得ないし、音が出て気が散るのも勘弁である。辛い。

 夜、出エジプト記の考古学的検証番組をNetflixで視聴。前説、後説をきちんと紹介していておもしろかった。ブログ読者のためにいえば、出エジプト記をめぐる考古学的問題は、現在三つある。ひとつは「歴史的事実」として出エジプトがいつあったのか問題である。紀元前15世紀、または前13世紀という二つの説が提出されている。前者は、聖書の記述を字義どおり信じる保守的な立場の人々が多く、後者はその記述と考古学的事実の整合性を考える人々が多い。

 従って二つ目の問題は「解釈」である。聖書の記述そのものを読む人間の内的基準の問題である。あらわな事実に人間は到達できるのか否か、カント、ハイデガー以来の問題である。

 そして三つ目が「資料の乏しさ」である。聖書もエジプトも人類の巨大な遺産であるので、様々な資料があるが、出エジプトについていえば、該当する考古学的資料が少ないのだ。しいて言えば、資料はあるが、立場を別にする人々が認めることが可能な決定的な資料に欠ける。たとえば、ゲルマン民族の大移動というものがあったことは歴史的事実である。その事実は、複数の証言、証拠によって支持されてこそ事実であるのだが、出エジプトについては、仮に数千人または数万人規模の大移動の痕跡が出てこないのである。通常、こういう出来事がある場合は何か出てくるものなのだが。なので、この半世紀ほど、そもそもモーセなんかいなかったんや説まで定着しつつある。もちろん強力に反対する立場もあり得る。

 考古学と文献学的な年代確定の方法は非常に強力なので、なかなかどうして古いほうの説(BC1450年前後・約3500年前)を取るのは個人的には厳しいように思う。番組のおもしろいところは、年代確定の方法の強力さを認めつつ、その他の証拠が前説を支持しており、それを単なる前説にとどめることなく、エリコの壁、ヨセフのエジプト滞在とつなげて考えたところだろうか。または単に僕が不勉強で知らなかっただけか。とまあ、果たして真相は闇の中ならず砂の中である。

 穏健かつ学術的な立場の日本語解説としては、和田神父のHPがある。個人的には異論もあるが、一般に学術的な意見として受け入れられているものであるので、問題の概要は見ることができるだろう。出エジプト記はこちらエリコの壁はこちらである。個人的には、想像を超えた一大スペクタクルとして、映像化できないような凄まじい出来事があってほしいが、どうだろうか。


Real 4K HDR: Exodus: Gods and Kings 2014 Trailer HDR UHD (Chromecast Ultra)